この大会は、7年前の全国大会及びフットサル全国大会でも優勝したセンアーノ神戸主催の大会です。センアーノ神戸の大木監督は、かつて全国常連の山口SSとの対戦のためにセミナーパークまでチームを率いて足を運んでくださった方で、非常に親しくしていただいています。

大木監督とのエピソードが2つあります。
1つは、12年前、14期生が5年生夏の津山フェスティバルに参加した時です。
大木監督は、準決勝の山口SSvsヴィッセル神戸の試合のとき山口SSのベンチに入らせてほしいと言われ、承諾しました。大木監督はメモをとられながら黙って試合を観ておられました。試合は1-0で勝利し、次の決勝も勝利しました。

試合後大木監督はヴィッセル戦の勝因を私に聞かれ、「不可能を可能にしたのは、山口SSの各選手のアプローチが一歩分多めに相手に近づけたことです。」と答えたのを覚えています。「もう50cm相手との間合いを開けていたら、0-10で負けてもおかしくない試合でした。」

もう1つは、7年前、センアーノが優勝したフットサル全国大会に山口県代表として出場し、ベスト8になった19期生のときです。予選リーグを全勝(前年度準優勝のマルバ千葉に2-1,沖縄の山内JFCに15-0,秋田のブレイジングトルシーダ大館FCに14-1)、得失点差は+29とセンアーノの+25を上回り今大会トップの成績で決勝Tに進出しました。決勝T1回戦はラピド名張フットサルクラブ(三重県)に12-6で勝利も6失点を許しました。気を引き締めて臨んだ準々決勝の相手は、優勝経験のある江南南。勝てば準決勝でセンアーノと対戦することになっていました。ところがその前に大きな壁が立ちはだかります。江南南戦は一進一退の大接戦。精も魂も尽き果てるまで戦い抜いた結末は4-5で江南南に軍配があがることとなりました。2時間後に行われた準決勝では、センアーノが消耗激しい江南南に11-4と快勝、決勝もセンアーノのペースでゲームが進みエスピーダ旭川に11-5で勝利、悲願の初優勝を果たしました。

2か月後、優勝の余韻冷めやらぬセンアーノとTMのチャンスが来ました。5年生の高田遠征と合わせて旅行する6年生と神戸でTMができないかと希望し計画してもらったのです。その時大木監督が出迎えてくれたのですが、何と白のTシャツの背中に「山口SS」と書いてあるではありませんか。よく見ると私が贈った14期生全国出場記念のTシャツだったと気づき、大木先生のお人柄に感服したのでした。

<期日・会場>2023年10月9日(月)
<会場>ドリームステップグラウンド
<主催>センアーノ神戸
<試合結果>
【予選リーグ】 Dグループ〔センアーノ神戸、夙川(しゅくがわ)FC(兵庫)、山口SS〕
〇 1-0 vsセンアーノ神戸  得点者 池田
△ 1-1 vs夙川FC 得点者 田中(アシスト得利)
Dグループ1位→決勝T進出

【決勝トーナメント】
準決勝
● 0-1 vs高槻桜台
● 0-1 vsBASARA HYOGO

最終順位
山口SS 第4位

 

優勝 高槻桜台
準優勝 桜井谷東SC
第3位 BASARA HYOGO
第4位 山口サッカースクール

 

今大会、4試合で2得点3失点と1点を争う緊迫したゲームになりました。
勝敗を決する1得点をもぎ取る難しさと失点を0で抑えきる難しさを学ぶ貴重なゲーム経験ができました。

試合前もMTGで、前述の14期生がヴィッセルに1-0で勝利した時の話をし、相手へのアプローチをもう80cm詰めることに挑みました。
その成果が出て、球際での勝負強さが見られるようになり(浮き球の競り合いはまだまだですが)、全試合1失点以下の試合ができました。

攻撃面は、ゴールを奪うという最優先の目的を達成するため、「ポゼッションかカウンターかを相手や時間帯、試合状況を観て判断」「ボールを前へ運ぶ、最終ラインをすり抜ける動きを使う」を共有しました。
こちらも成果が出て、状況を踏まえた戦い方を全員が共有した戦いができました。その表れの1つとして、ベンチからの声が絶えることがなく、負けている時間帯はボール拾いに行くなどの積極的な行動も見られました。特に最終戦は負けはしたものの一体感という点ではどこにも負けない素晴らしい姿を見せました。

この大会のおかげで、「攻めているときの危機管理」「確実にシュートを決めるためのフィニッシュに至るまでの準備の質・シュートの技術向上」という課題も見えました。

多くのことを学ばせていただけたのも、主催のセンアーノ神戸さん、対戦してくださった関西の各チームの皆様のおかげです。
大変ありがとうございました。